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今とは違う? 日本最古のトイレの使い方

今とは違う? 日本最古のトイレの使い方

現代の日本では、トイレはほとんどが水洗式で、洋式のものが主流となっています。

さらに、おしり洗浄機能がついていたり、便座を温めたり、さらには用を足している時の音を消したりといったさまざまな機能が付いています。
清潔に、そして便利に利用できる現代のトイレは、私たちにとっては当たり前のものとして普段の生活のすぐそばに存在します。

しかし、昔のトイレは今のトイレとはまったく異なるものでした。
京都の東福寺というお寺には、日本最古とされるトイレがあります。
どんなトイレなのかをご紹介します。

呼び名は「東司(とうす・とんす)」

昔はお寺にあるトイレは「東司(とうす・とんす)」と呼ばれていました。
東福寺の東司は「百雪隠(ひゃくせっちん)」と呼ばれ、現代から600年ほど前の室町時代に建設されたと言われています。
国の重要文化財にも指定されている貴重な施設です。
30メートル×10メートルほどの大きな建物は、外観からはトイレであるとは想像がつかないほど大きなものです。

内部も現代とはかなり異なる

内部も現代とはかなり異なる
現代のトイレはそれぞれが個室になっており、プライバシーを守るために内側からカギをかけられることが一般的です。
東福寺の百雪隠の薄暗い内部は、広い土間になっています。
土間にはいくつかの穴が開いており、それぞれの穴に瓶が埋められています。
この瓶一つ一つが便器で、通路を挟んで左右に設置されており、右が大便用、左が小便用と区別されていました。
現在は広い土間となっていますが、使われていた当時は仕切りや戸がついていたようです。

東司に行くのも修行の一つだった

今は自由にトイレに行くことができますが、当時は東司に行くことも修行の一つと考えられ、その使い方にも厳しい決まりがありました。

まず東司に入る前に衣を脱ぎ、ほかの人と間違えないよう竿にかけて番号を着けます。
入口に置いてある桶に水を入れ、右手で桶を持ち左手で戸を開けます。
草履からわらじに履き替え、瓶の入った穴にまたがり用を足します。
用を足したら長さ65cmほどの三角形の木の棒でお尻を拭き、水が張られた桶に入れておきます。
桶に汲んだ水を左手に受けながら流し、便器を清めます。
桶は右手で持ち、わらじから草履に履き替え退出します。
入口に桶を戻したら衣を着ます。

このように厳しい決まりのもと、用を足していたのです。
東司から出た後の手の洗い方にも、厳しい決まりがあったようです。
日本最古のトイレは、今とはまったく異なる厳しい使い方をしていたことが覗えますね。