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トイレを表す「雪隠(せっちん)」の語源とは?

トイレを表す「雪隠(せっちん)」の語源とは?

時代劇や昔話などで「雪隠(せっちん)」という言葉を聞いたことのある方は多いかと思います。
雪隠とは「厠(かわや)」「手水(ちょうず)」などと並ぶ、トイレを表す昔の呼び方の一つです。

なぜ、トイレのことを雪隠と呼ぶようになったのでしょうか?
実はこの「雪隠」というのは中国から日本へ入ってきた言葉で、その語源にはいくつかの説があります。
ここでは、その中から代表的な説を3つご紹介したいと思います。

(1)トイレ掃除で悟りを開いた禅僧から

第一の説は、昔、中国浙江省にある雪竇山の霊隠寺というお寺で「浄頭」という役職を務めた「雪竇禅師(せっとうぜんし)」という禅僧に由来するという説です。これが最も有力な説であるとされています。

浄頭というのはトイレの掃除を担当する役職です。
禅宗の寺院では、トイレの掃除は重要な精神修行の一つと考えられており、昔は高徳なお坊さんがその役を担っていたのです。

雪竇禅師は、毎日お寺のトイレ掃除を繰り返す中である日、悟りを開いたと言われます。
この故事に由来してトイレのことを「雪隠(せついん)」と呼ぶようになり、次第に「せついん」から「せっちん」へと変化していったとされています。

これとほぼ同じ話で、福建省福州の「雪峰義存禅師」という禅僧に由来するという説もあります。

(2)禅寺のトイレ「西浄」から

禅寺のトイレ「西浄」から

二つ目の説は、禅宗の寺院でのトイレの呼び名に由来するという説です。

禅寺ではトイレのことを「東司」「西浄」と呼ぶのが一般的です。
この二つの言葉は、もともとはトイレの守護神を指す言葉であったとされています。
東にあるトイレを東司(とうす、とんす)と呼び、西にあるトイレを西浄(せいじん、せいちん)と呼ぶことが多いようです。

この「せいちん」が次第に「せっちん」に転じ、日本に入ってきて「雪隠」という漢字が当てられたとされています。

(3)トイレのそばに植えられていた椿から

最後にもう一つ。
トイレのそばに植えられていた椿に由来するという説もあります。

椿の葉には消臭作用があり、昔、中国ではトイレのそばに椿の木を植えて覆い隠すことが多かったのだとか。

青々と茂った椿、すなわち「青椿(せいちん)」がトイレを指す言葉になり、次第に「せっちん」へと変化したという説です。

以上、トイレを意味する「雪隠(せっちん)」という言葉の語源についてご紹介しました。
いくつもの説があることから、昔から私たち人間の生活においてトイレが欠かせないものであったことがわかります。